2011年01月18日

チームワークでプラスチックを再生! ベトナムのリサイクル村事情#2

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公園に敷かれている、青と白のモノ。キレイにさえ見えますが、いったいなんだと思いますか? 正解は、プラスチックの破片。飲料や洗剤の容器・洗面器・簡易イス・包装材など、さまざまな製品の原料となるプラスチックを、分別し、ラベルをはがし、粉々に砕いたモノです。

ここは、ハノイ市近郊のチュウクック(Trieu Khuc)村。ハノイ市内の中心から30分。村といっても、街→田園→農村という位置関係ではなく、すぐ隣にあります。前回の記事(ダンボールを集めて豪邸が建った!? ベトナムのリサイクル村事情#1)では、「紙」を専門にリサイクルする村をご紹介しましたが、ここでは「プラスチック」を専門にリサイクルしていました。

ズオンオ村では、ほとんどの家庭で、製紙が行われていましたが、この村は、多くの工程を分業しています。


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まずは分別。集めたプラスチック製品を、色・種類ごとに分けていきます。


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次に、不純物の除去。包装材の色の付いた部分を取り除いたり、


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ボトルの印字された表面を削ったりしています。

いずれも、作業は玄関前で行われていました。


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ここでは、ペットボトルのラベルとふたをはがしていました。シュッ、とラベルをはがし、クルッとふたを回し、ポイッ。鮮やかな手並みです。


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それもそのはず、これだけの量を、ひたすら、手で取り除いています。


不純物の除去をしたあとは、破砕や加熱処理をして、工場に運んでいきます。

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冒頭の破片は、この機械をつかって、プラスチック製品を粉々に砕いて作りました。公園に敷いているのは、乾かすためです。


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いくつかの住居兼工場では、一度溶かしてペレットを作っていました。排煙処理も何もしていないため、煙が充満し、居続けるのがつらい場所でしたが……


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こうして加工されたプラスチックは、工場に運ばれ、


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日用品に生まれ変わります。


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ここにも「リサイクル御殿」が建ち並んでいました、『ベトナム・ハノイ近郊のリサイクル村』(坂田正三 アジ研ワールド・トレンドNO.145 2007.10)に、次のような記述がありました。「リサイクル村は近隣農村に比べ非常に豊かである。筆者が調査でリサイクル村に行く時、道に迷うことは少ない。水田が広がる農村の風景の中に大きな邸宅群がそびえる一角が見えてきたら、そこがリサイクル村だからである。」


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一方で、クーシン菜の畑には、ゴミの混じった排水が垂れ流されています。


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「水道がきていないから、地下水を使っているんです」という女の子がいました。


ベトナムでは、「リサイクルをしましょう」と呼びかけずとも、すでに産業として成り立っているようです。ここに、ローテクかつ先進的な浄化装置を導入できれば、よりサステナブルな社会になると感じました。
posted by 瀬戸義章 at 23:45 | Comment(0) | 3カ国目「ベトナム」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月16日

ダンボールを集めて豪邸が建った!? ベトナムのリサイクル村事情#1

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3階建ての立派な家。そのはずですが、なぜか庭には大量のダンボール。この不思議なお屋敷があるのは、ベトナムの首都ハノイから、北東へ約60km離れた場所にあるズオンオ(Duong O)村。村全体で、古紙回収・製紙・運搬といった、紙リサイクルを行う「リサイクル村」の一つです。


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ハノイ工科大学が2003年に実施した調査によると、こうした「リサイクル村」はベトナム全土で約90あるそうです。面白いことに、村によって「紙」「鉄」「プラスチック」など、扱う素材が専門化しているといいます。確かに、このズオンオ村は、


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至るところで紙リサイクルの仕事をしています。

村を1時間ほど歩き回りましたが、小さな雑貨屋を除いては、ほとんど全ての建物で、紙リサイクルをしていました。それも、住まいと工場が非常に密接しています。たいていが隣の建物。玄関前に小型の製紙機械、という家もありました。


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都市部で(これは日本からやってきたようです)使用され、回収されたダンボールは、


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溶かされ、パルプとなり、


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再生紙となります。


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ここでは、トイレットペーパーが作られていました。


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そしてまた、都市部へと運ばれていきます。


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なお、ボイラーの燃料は薪でした


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玄関先でも再生紙を作っています。


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これはお正月(もうすぐ旧正月です)の飾り用かな?


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元が「ゴミ」だけに、仕入れ値を抑えられるため、利幅が大きく、結果として成功者が「リサイクル御殿」を手に入れた、という訳です。ちなみに、通りにレクサスが走るのを見かけました。


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ゴミをリサイクルして、生活も裕福になる。一見、良い事尽くめに思えますが、残念ながら、一方で健康被害・環境汚染を引き起こしています。なぜなら、排水や排煙の浄化装置が取り付けられていないため、汚染物質が垂れ流し、になっているからです。
「法律で規制しても、勝手にやってしまう」URENCO(ベトナム都市環境公社)のManager、LANさんはそう嘆いていました。

次回はプラスチックのリサイクル村をご紹介します!


posted by 瀬戸義章 at 23:47 | Comment(0) | 3カ国目「ベトナム」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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