この日にちなんで、5月27日に、J-WAVEの番組に出演させていただきました。
事前にもらっていた質問表と、その回答をここに掲載します。
実際の放送は、その場の雰囲気で流れが変わっていき、別のトークになったのですが。
アドリブって大変ですね。
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J-WAVE 「LOHAS SUNDAY」。
松原広美のナビゲートでお届けしています。
ここからは、週替わりで様々な企画をお届けする「WEEKLY LOHAS」。
今朝は、今週の『「ゴミ」を知れば経済がわかる』という本の著者、【瀬戸義章(せと/よしあき)さん】をお迎えしました! おはようございます。
Q.瀬戸さんが「ゴミ」に着目したきっかけは?
A.最初から「ゴミ」に着目していたわけではなく、振り返ったら、テーマが「ゴミ」だったという感じです。大学で環境科学を学んで、卒業後は環境ビジネスがしたいと思い、中古品をリユースする会社と出会って働きました。気づいたら「ゴミ」と縁があるな、と。東南アジアに行ったり、被災地でがれきのことを調べたのも、どうせなら「ゴミ」を深めようと思ったからです。
Q.大学時代、自転車で日本横断の際、どんなことを感じましたか?
A.なんとなくですが、日本がどんな国かというのを肌で感じることができました。都市があって、農村があって、それが坂道で繋がっている。きっと自転車という手段だからこそ感じたことだと思います。印象深い出会いもたくさんありました。コンビニの駐車場で休んでいたら、ポカリスエットを知らないおじさんからもらったりして。「俺も若い頃やったもんさ。がんばれよ」なんて。出会いの楽しさを知りましたね。
Q.卒業後は、「ウインローダー」、(J-WAVEでは、東日本大震災の時に、とってもお世話になった物流会社)に勤めたそうですが、そこで得たことは?
A.本当にたくさんのことを教わりました。「エコランド」というリユースサービスの広報を担当させてもらっていたのですが、誰かにとっていらないもの(不用品)でも、別の誰かにとっては価値がある、そんな事例が幾つもあるんです。この二つを繋げることの大切さを学びました。
Q.そして、瀬戸さんの著書『「ゴミ」を知れば経済がわかる』にも書かれていますが、震災直後から仙台市に滞在していたんですよね。
A.震災から一週間後に、救援物資の運搬のため、福島と宮城に行きました。それから少したって、5月から仙台市の若林区に滞在して復興支援に携わりました。舞台ファームさんという農家のプレハブ小屋に住まわせてもらって、J-WAVEさんのボランティアツアーやライブイベントのお手伝いをさせてもらいました。
△仙台市若林区にある荒浜小学校。校庭が廃バイクの仮置き場となっている。
Q.被災地で体感した「ゴミ問題」、どんなことを想いましたか?
A.本当にたくさんのものがゴミになってしまったんです。家の中から家財道具を出したり、畑を掘り返して泥を取り除くお手伝いをしたんですが、10人20人でやっても、一つの場所がなかなか終わらなくて…… 津波の被害を受けた面積は横浜市の1.3個分だそうですから、これはヤバい量だぞ、と。でも、同時に、世界からあれだけ注目を集めたのだから、この膨大な量のゴミをびしっとリサイクルして、放射性物質の懸念点ですら解消して、どうだっ、って世界にアピールするチャンスだろうと想いましたね。
△石巻市が取り組んだ木質系がれきのコンポスト化実験。
●ここで1曲お送りして、後半は、『「ゴミ」を知れば経済がわかる』に書かれた海外でのお話を聞かせてください。
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●J-WAVE「LOHAS SUNDAY」WEEKLY LOHAS。今朝は、『「ゴミ」を知れば経済がわかる』という本の著者【瀬戸義章(せと/よしあき)さん】にお話を伺っています。
Q.2010年の11月末から、2011年の2月末まで東南アジアを旅して、印象に残っている出来事は?
A.たくさんありすぎて困るんですが…… 例えば、ベトナムの村です。段ボールのリサイクルシカしていない村があるんですよ。家の庭に工場があって、そこで段ボールからトイレットペーパーを作っている。この家も、その家も、その隣の家もそうです。どの家も3階建ての立派な建物で、道には高級車が走っている。正直、「ベトナムの村」という言葉で想像していたのと全然違っていて。ゴミで産業革命をした村、というのは印象的でしたね。
△ベトナム北部の村、ズオンオ。道には段ボールの塊が並ぶ。
Q.個人的には「日本の中古品はブランド品」という文章にドキッとしました。
A.はい。日本のリサイクルショップ支店でいうと、傷があったり、汚れている家具って、商品ですらないんですよ。だから向こうでどう思われているか、ドキドキしていたんですけど。本当に信用されてるんですよ、日本の製品は。「日本のものを買えて誇りに思う」「ちょっと傷があっても気にならない。長く使うものだしね」って、それってまさにブランドとしての愛されたかじゃないですか。逆に、自分がそこまでの想いを持ってものづきあいをしていたかな、と反省しますね。
△日本からきた中古ローテーブルを購入して喜ぶフィリピンの家族。
Q.旅では、大変な目にも多々あったそうですね・・
A.確かに、流されそうになりながら、東ティモールの川を歩いて渡ったりなどしましたが、なんだかんだと、現地で知りあった人が支えてくれたので…… 大変な目にはあっても、挫けるような出来事はなかったです。
Q.東南アジアを旅して日本に戻ってきて、日本のゴミ問題に対して印象(考え)は変わりましたか?
A.日本人の分別の意識の高さや、ゴミの収集運搬の仕組みは凄いんだな、と思うようになりました。一人一人の意識の高さは、圧倒的に日本の方が高いです。ただ、与えられているものが少ない分、ゴミを活用する、工夫する、おもしろいことをする、そういう可能性の見つけ方は、向こうから学べると思います。
Q.今回、この本で伝えたかったことは、どのようなことですか?
A.ゴミだと思っていたものを、「可能性のタネ」だと見直せれば、もっとワクワクする世界が創れる、ということです。
Q.最後に、5月30日の《ゴミゼロの日》を前に、メッセージをお願いします。
A.家の中で眠っているものを使って"楽しいこと"をするのはどうでしょうか? 誰かに渡して喜んでもらってもいい。自分でリメイクしてもいい。空き缶からカンテラを作るなど、サバイバルグッズを作る練習をしてもいい。これでなにか出来ると気づいたら、それはもうゴミではなくなりますから。
●J-WAVE「LOHAS SUNDAY」WEEKLY LOHAS。今朝は、『「ゴミ」を知れば経済がわかる』という本の著者【瀬戸義章(せと/よしあき)さん】をお迎えしました! ありがとうございました。