『生活と環境』に"国境を越えるリユースの現状"と題した記事を寄稿しました。『生活と環境』は、日本環境衛生センターが発行している、持続的な社会にまつわる記事をまとめた月刊誌です。記事の一部を抜粋してご紹介します。
「3ヶ国で調べた日本のリユース品の販売価格をまとめた。金額は、2011年3月1日時点のレートに基づき、日本円に換算している。店頭での値札を記録したものだが、中古品は値段交渉が前提となっているので、実売価格とは乖離がある。あくまで参考ととらえてほしい。
家具の価格帯に注目していこう。タイにおける日系リユースショップの価格帯は10,000円〜30,000円、ローカルなリユースショップでは2,000円〜18,000円であった。また、新品を販売するデパートの家具売り場の価格帯は5,000円〜90,000円であった。フィリピンの場合、日系リユースショップの価格帯は3,000円〜27,000円、ローカルなリユースショップでは1,000円〜4,000円、デパートでは8,000円〜40,000円であった。タイとフィリピンの価格帯の差は、二国の経済力の差があらわれていると推察できる。筆者がヒアリングしたタイの大卒初任給は30,000〜60,000円、フィリピンでは20,000〜40,000円であった。
フィリピン、タイ両国においても、日系リユースショップの価格帯は、デパートの新品よりいくぶん安い程度である。ローカルなリユースショップに比べると、高額のラインナップだ。この点から、日本人向けにつくられた製品の評価の高さと、中間層〜富裕層を狙うという特徴がうかがえる。日本の『不用品』が東南アジアに運ばれているわけだが、そこで投げ売りされているわけではなく、立派に『商品』として流通しているのである」
気持ちいいですよね(^^)