2011年10月18日

treasured trash(=タカラモノニナッタゴミ)

「ゴミ」。

それは、ひょいと視点を変えれば、「宝物」とイコールになります。

実家の本棚にあるぼろっちいそれは、もしかしたらドイツ文学者たちにとって、とても貴重な古書かもしれません。

鏡台の上でほこりをかぶっているそれは、「死ぬまでに一度お化粧をしてみたかった」とつぶやくトルコの女性にとって、かけがえのないものかもしれません。

「宝物」。

それは、ぐっと視点をかえると、「ゴミ」とイコールになります。

カバーもなくて表紙がすり切れて落書きがしてある『ドラえもん』のコミックスは、古本屋は引き取ってはくれないでしょう。

そうそう、植物が光合成によって産み出す"酸素"は、やり始めた当初は、それによってまわりの生物がバタバタ死滅するほどの有毒物質でした。

ゴミをいかに宝物にするか。それは、人の視点の問題でもあるのです。

そして、ほら、こういう見方もあるよ。とメッセージを伝えることにおいて、デザインはもの凄い力を持っています。

treasured trashもそのひとつ。

『treasured trash project (トレジャード・トラッシュ・プロジェクト)は、"サスティナブルな地球のために、デザインが出来ること”をテーマに、ただかっこいいものを生み出せばよかったこれまでのデザイン行為から、持続可能な未来への自覚と実践を伴ったクリエイティビティをパブリックに発信していくことを目指す"デザインプロジェクト=企画開発プラットフォーム"です。(webサイトより)』

まだ「エコ」も「3R」も遠い言葉だった、7年前から培われたプロジェクトの芽ぶきの一部をご紹介します。

種。(プロジェクトに紹介された、また生まれた作品たち)

・イギリスのケント海岸に漂流したプラスチックで作られたシャンデリア"TIDE CHANDELIER"
http://www.stuarthaygarth.com/default.asp?V_DOC_ID=1080

・リサイクルしてくれる人たちに届けるための、タマゴのような"資源ポスト"
http://www.mtvjapan.com/special/eco/eco-blog/archives/2007/04/post_16.html

・「さよなら」ではなく「またあおうね」とゴミに向き合うキャンペーン"SEE YOU AGAIN!"
http://www.canaria-world.com/works/seeyouagain.html


芽。(プロジェクトから閃きを受けてうまれた商品・製品たち)

・スマートな収納インテリアとしての、3段分別モバイルゴミバコ"ステイ・アット・ラダー"
http://giftlab.ocnk.net/product/44



また、「treasured trash」に参加していた徳田祐司さんは、その後、こんな仕事を生み出しました。

・軽量で「絞る」ことが可能なペットボトルにより、リサイクルの効率を最大限に高めた飲料"いろはす"
http://www.canaria-world.com/works/ilohas.html
・「ゴミを捨てることが楽しくなる」コカコーラ社のリサイクルボックス"リサボくん"。
http://www.canaria-world.com/works/risabo.html


このブログも「種」になることを目指していきます。


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