"インドネシアに「ゴミ銀行」登場:日経ビジネスオンライン"
……「ゴミ銀行」!?
いったいどんなところなのか、確かめに行ってきました。場所は、ジョグジャカルタ市から原付で1時間ほど走った場所にある、バントゥール地区のバンデガン村。

10坪ほどの敷地に、受付と倉庫がありました。ここで会員がもってきた、ビニルや紙・瓶などの売却できるゴミ、「有価物」の重さを量り、通帳に記入し、保管します。その場で買い取るわけでは無いのがポイントです。

受け取った有価物はためておき、月に一度、業者に売却します。
有価物には一般にスケールメリットがあり、同じ素材のものなら、量が多ければ多いほど、値段が付きやすくなります。たとえば、1枚の古紙に値段は付きませんが、100万枚集まれば、より高く売ることができるように。

この特徴を活かして、このゴミ銀行では、まとめて売却しているわけです。そして、重量に応じて金額を口座に分配していく、という仕組みです。

現在、近くに住む252人が通帳を持っています。口座残高のリストが掲示されていました。一番の「お金持ち」が貯めた金額は、300,000インドネシアルピア(約3,000円)。携帯電話が買える値段です。
営業するのは月・水・金で、時間は午後3時から6時まで(日経の記事には午後4時から9時までとありますが、変更になったようです)。この日の来客は3人でした。

「村がキレイになったよ」
もともとは、環境啓蒙のために設立されたというこのゴミ銀行。活動前後でなにが変わってきたか、NGOスタッフのBambangに尋ねました。
「前はあちこちにポイ捨てするのが当たり前だったけど、いまは子どもたちもゴミ箱に捨てるようになった。お金になる、っていうことがわかって、ゴミに対する意識が変わってきたんじゃないかな。少しずつだけどね」
スラバヤ市のPUSDAKOTAにせよ、このゴミ銀行にせよ、インドネシアのNGOは、粘り強く、そしてユニークな活動を続けている、と感じました。