ジャカルタには、アンティークのお店が100店舗以上ならぶ、PASAR ANTIK(アンティーク市場)があります。別名、スラバヤ通り。松任谷由実が唄う『スラバヤ通りの妹へ 』の、その場所です。
店内には"それらしい"品々が並びます。
おや、なぜインドネシアに日本兜? 占領時代もありましたし、いまも1万人以上の日本人がこの国は住んでいますから、そこで仕入れたのでしょうか。人が被るには小さすぎるサイズです。端午の節句につかうような飾り物かな。
これは植民地時代に使われていた船の操舵輪でしょうか。……と思ったら、横にLONDONと書いてありました。あれ、インドネシアはオランダの植民地だったはず。えーと、イギリスの船も寄港してなくはないのか。
通りで金属を磨くおじさん。ランプのようです。
『アジア/ジャカルタ・みどころ』 によると
「アンティーク好きならぜひおさえておきたいのが、ジャカルタのメンテン(Menteng)地区にあるスラバヤ通り(Jalan Surabaya)。道の両側に並ぶ露店では、ランプ、ブロンズ製品、腕時計、タイプライター、磁器など、さまざまなアンティークが手に入ります。値段はすべて交渉制。ただし、これらの品物の中にはアンティークでないものも多いので、購入の際には注意を。」だそうです
どうやら、古びた素材を作り替えて、アンティーク風にして売っているようです。うーん、これはこれで、リメイクといえる。かな?
オープンリールのテープレコーダーを扱う店がありました。東京湾に怪獣が出現しそうですね。
この店には古びた写真アルバムが置いてありました。恋人や仕事仲間とのシーンが写っています。ぱらぱらとめくってみましたが、どれもプライベートなショットばかり。
「これは誰の写真なんですか?」
「知らない」
誰か、のアルバムです。店舗のディスプレイなどに使えるのかもしれませんが、見ず知らずの人の写真アルバムが「商品」になるのもなんだか意外です。
日本で遺品整理をやったときに、写真アルバムを複雑な気持ちでゴミ袋に入れたことを思い出しました。