
一見、洗濯物カゴのようなこの箱、通称「タカクラバスケット」。株式会社ジェイペックの研究員である高倉氏が、スラバヤ市のNGOとともに開発した、生ゴミをコンポスト化する容器です。北九州市の技術協力プロジェクトの元に実現しました。

タカクラバスケットの利点大きく分けて二つ。ひとつは、早くコンポスト化できること。通常であれば生ゴミを堆肥化するのに2〜3ヶ月かけていたのが、この容器を使えば、2〜3週間でコンポストにできます。

もう一つの利点は、安価であること。洗濯物カゴや段ボール、もみ殻など、かんたんに手に入るものを組み合わせて作れられています。現地の販売価格は、一箱120,000インドネシアルピア(約1,200円)です。

堆肥化はきわめて簡単。生ゴミを入れて、移植ごてでかき混ぜるだけ。化学反応が進んでいて、土が温かくなっています。もっともコンポスト化に適した温度は60〜70度だとか。

かき混ぜたあとは、保温のために、もみ殻を入れたネットをかぶせます
このタカクラバスケット、2010年末に「ガイアの夜明け」でも紹介されていました。『〜世界を救う ニッポンの技術スペシャル〜』。道に積み重なっていた生ゴミが、このタカクラバスケットを導入したことにより、見事に消えたとか。
しかし、このバスケットを、すべての家庭で、毎日使ってもらえているのか? 普及には課題もあるようです。次回は、コンポストの普及啓発に取り組むスラバヤ大学の環境NGO PUSUDAKOTA(プスダコタ)をご紹介します。