
シンガポールには、ゴミをゴミ袋に入れる習慣がないと聞きます。なぜなら、直接、この「ダストシュート」に入れるから。たとえ、食べかけ・飲みかけであろうとも、容器ごと、そのまま、ポイッと入れて、ふたを閉じれば、もう見えなくなります。

世界第二位の人口密度(6,489人/km2)であるシンガポールは、住居の9割が集合住宅です。部屋の中にすえつけられているのが、このダストシュート。あまりにも便利なために、分別とリサイクルが進まない原因のひとつとしても挙げられていました。

「シンガポールでリサイクルの壁になっているのが、家庭廃棄物のリサイクルである。各HDB 住宅にゴミのシュートが設置されゴミを簡単に捨てられること、また分別し回収所に持っていくことに経済的なメリットがないことなどが再生可能資源の分別が進まない背景にあった。」
(日本貿易振興機構アジア経済研究所『アジア各国における産業廃棄物・リサイクル政策情報提供事業報告書』より)
いったいどんなところに落ちていくのでしょう? 夜中、ものぐさな警備員を横目に、地上部分をこそこそ探し回ると、ありました。

10階建て以上のコンドミニアムに対する容器としては、ずいぶん小ぶりです。毎日回収に来ているので、これで事足りるのでしょうか。

ところで、シンガポールといえば、ポイ捨てに対する罰金が有名です。ゴミ箱にも警告が書いてありました。

そのゴミ箱の数は、2001年の時点で、1万個。シンガポールの面積は、東京23区と同じくらいですが、あちこちにゴミ箱が並んでいます。

これだけゴミを捨てるのに便利で、罰金もあるとなれば、街はさぞかしきれいだろう。と思いきや、中心部からMRTで10分ほど郊外に行くと、けっこう捨てられています。ポイ捨てするほうが、さらに便利?
【5カ国目「シンガポール」の最新記事】
早いもので、瀬戸様が出国してから3ヶ月程度でしょうか。ブログを拝読させていただき、かなり深くまで各国の事情に入り込まえてらっしゃると非常に感銘を受けました。
現在シンガポールとのことですが、もしお時間あるようでしたらお電話にて旅のことをお伺いさせて頂きたいです。
シンガポールは昨年末に出張し、少しは役に立てる情報をお伝えすることも出来るかもしれません。
くれぐれもお体には気を付けて下さい。
お時間作ることが出来るようであれば、ご連絡先を教えてください。宜しくお願い致します。