この街に住む、ダナン工科大学の学生7名に話を聞きました。彼らは大学公認サークル「エコクラブ」のメンバーです。エコクラブは、子どもたちへの環境セミナー、地域の清掃活動や、インターネットフォーラムによる意見交換などを行っています。
こうした学生によるエコ活動は、ダナンだけでなく、ホーチミン市やハノイなどでも行われていて、"Green Generation Young"と呼ばれています。
エコクラブでは、いくつかのキャンペーンを展開しています。たとえば、冷房の省エネを呼びかける"26 Degree キャンペーン"や、野菜食を勧める"Go Vegetarian キャンペーン"、そして、"プラスティック削減キャンペーン"などです。
プラスティック削減キャンペーンについて尋ねると、まだ計画中、との事でしたが、主に市場からのビニル袋削減を目的とするようです。たとえば、野菜や魚を買うときに、たいていビニル袋が使われるようになってしまいました、そこで、かつてのように新聞紙の利用と、エコバッグの利用を呼びかけていく、とのことです。
右が部長のHaMy。将来の夢はNGO職員です。
ところで、エコクラブは、ダナン市で活躍するNGO、SEEDs Asiaに紹介していただきました。アジアの災害リスク軽減や、環境問題に取り組むNGOです。
2006年の台風でダナン市は、死者4名、家屋倒壊12,000棟、家屋破損113,000棟など、大きな被害を受けました。いまだに子どもたちがエッセイのテーマに取り上げる、記憶に生々しい災害です。この台風を契機に、SEEDs Asiaでは防災のためのprojectを、2010年度に実施しました。
まずは、4つの学校の先生、約90名に対してワークショップが行われました。学校の「危険箇所マップ」作成や、心臓マッサージの訓練、土嚢の積み方など、その範囲は多岐にわたります。
「さすがに先生は教えるプロですね。予想外に早く理解してくれました(SEEDs Asia土生さん)」
そして、先生から、各地域への啓蒙を行います。
ハンドブックには、インドネシアなど各国で蓄積されたノウハウが詰まっています。ただいま、ベトナム向けにアレンジ中!
「今年は、珍しく大きな台風が来ませんでした。それ自体は幸いなことですが、防災教育の成果としては、実際に災害が起きないと判断しにくい面もあって、本当に先生や生徒さんに理解してもらっているかは、わかりづらい状況です。ただ、確実に彼らの意識に残ったと思います(SEEDs Asia土生さん)」
土生さん、大西さん、ありがとうございました!
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