ピサヌルーク市の取り組みは、今から出るゴミを減らそうとするだけではありません。既にあるゴミをも減らそうとしています。その結果がこの瓶。この中に入っているのは、プラスチックゴミから作られた、燃料です。
燃料の「採掘現場」は、ピサヌルーク駅から車で30分ほど走った場所にある、最終処分場でした。学校の校庭8個分ほどの広さに、ゴミが敷き詰められ、捨てられています。
このゴミ捨て場から、プラスチックゴミを集め、
回転させながら300度まで加熱し、
燃料となるオイルを作り出します。
現在、この工場は建設中で、2011年の1月第二週に完成予定。もうすぐですね。急ピッチで作業中、のはずですが、ハンモックがあるあたりがタイ風です。
スタート時は1日4トンの処理を、最終的には1日16トンの処理能力を目指します。
それにしても、たくさんあるゴミの中から、どうやってプラスチックをより分けているのでしょう。尋ねたところ、この装置を使っているそうです。この中にゴミを入れると、真ん中のドラム部分が回転し、軽いプラスチックが飛ばされるので、選別可能ということでした。
以前読んだ廃棄物に関する論文の中で、「これからはゴミ捨て場は資源採掘場として考えるべきだ」という趣旨の論考がありましたが、ここではまさにそれを実践しようとしているわけです。汚れなど異物の混入が心配ですが、ゴミゼロに向けた、ピサヌルーク市のチャレンジでした!