な、何だこれ。水車のごとく、勢いよく回っています。ガサガサガサガサという音、よく見ると、中にはビニール袋が。バンコクから出るゴミの中間処理場、『オンヌットゴミ処理場』の敷地に入ってすぐの光景です。
最初は、遠心分離機のようにゴミを仕分けているのかと思いましたが、この様子を見ると、袋を水洗いして、乾かすための装置のようです。そういえば、フィリピンではビニル袋を天日干ししていました。
バンコクの廃棄物は、一度、市内3カ所の中間処理場(オンヌット・タレング・ノンケム)に集められ、有価物の回収や圧縮、焼却処分をされた後に、Kamphaeng SaenやPhanom Sarakhamにある民間の最終処分場に運ばれ、すべて埋め立てられているそうです。今回訪れたのは、3つのうちの一つ、市の北東部にあるオンヌットゴミ処理場です。
『Bangkok Post』によると、タイ全体で排出されるゴミのおよそ24%が、バンコク由来だそうです(ちなみに、人口の割合は18%)。2009年時点で総排出量8,700t。一人当たり約0.9kgで、東京都の約1.1kgに匹敵します。あと10年すると、バンコクのゴミ排出量が、15,000t/日を超えるのでは、という試算もあり、焼却を推進するように政策転換したようです。

敷地はかなり広く、タクシーで回りました。おそらく、100台以上の収集車を見かけたと思います。ここには、1日約2,200tのゴミが運ばれるとか。

敷地内には、分別をする施設や、ゴミを焼却する施設、圧縮する施設などがいくつもあります。基本的には複数の民間企業によるものですが、生ゴミを堆肥化するための、市の施設もあるそうです。
ここでは、ペットボトル、プラスチック、ダンボール、缶などに分別していました。

市の職員も視察に来ています。フレンドリーですね。
こちらは焼却施設。ゴミ箱がそのままベルトコンベアで運ばれ、炉に投入されるようです。2個ずつしか投入されない、というスピードは、ちょっと悠長な気が。
廃車となったゴミ収集車たち。これはどうするのでしょうね。

施設内の道はゴミであふれています。
処理場内には「スカベンジャー」の集落がありました。これはフィリピンのゴミ処理場と変わらない光景です。(道路が舗装されている点が異なりますが)『バンコク週報』の過去の記事によると、ここで拾った商品を修理・洗浄して、ナイトマーケットに出品しているとか。

一方、同じ通りには、きちんとした集合住宅が。施設の職員が住んでいるのでしょうか? 今度会う清掃局の人に聞いてみます。