2010年12月16日

フィリピンのソーシャル企業支援。ASEI John Paul Melgazo氏へのインタビュー

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ASEI(ASIAN SOCIAL ENTERPRISE INCUBATOR)のJP Melgazo氏にインタビューをしました。

――御社はどういう活動をされているのですか?

「ASEIは、アキノ大統領の肝入りでスタートしました。フィリピンにはソーシャルな活動をしている企業やNGOがありますが、彼らには技術やノウハウ、資金がありません。彼らがサステナブルに活動できるように、支援者とマッチングさせていくのがわれわれの使命です。たとえば、マイクロファイナンス大手の"MFI"などが我々のパートナーです。」

「この国にはいくつかの階層があります。富裕層のAクラス。定職があり、税金を納めるBクラス。決まった仕事が無いCクラス。路上生活者などのDクラス。そして、HandicappedであるEクラス。このうち、Dクラス以下の人々にむけて、支援していきます」

(※注 フィリピンでは、1,000ペソ単位で投資ができるマイクロファイナンスの利用が、日本と比べて普及している。Bクラスの人々も利用している。)

――具体的にどんな団体をフォローしているのですか。

「Ann WizerのInvisible Sietersという団体をフォローしています。フィリピンにはゴミ捨て場で生活するような人々が多くいます。その中でも、特に収入の無い女性たちが自立できるよう、支援をする団体です。」

「彼女たちは、プラスチックの容器や、AV配線のケーブル、パソコンのハードディスク、ビデオテープなどのゴミを上手に編みこんで、バッグなどを作っています。そして、ひとつ300〜1,500ペソ(約600円〜3,000円)の値段をつけて、バザーで販売しています。」

「Annは、フィリピンのECO-WARRIOR 10傑にも選ばれました」

――同じような活動をしているNGOがいくつもあるが、商品が競合しませんか?

「そのためにも、バザーだけでなく、マカティ市の店舗、そして、海外に販売網を広げていきたいと考えています」

(※注 フィリピンでは、インターネットで情報を検索し、比較検討する、ということがそこまで発達していない。重要なのは「知っている/知らない」で、地理的格差があれば、そこまで競争にならない、とのこと。)

――今後はどんな展開をされるのでしょうか?

「次は電力です。太陽光発電と水力発電を、農村部に広めたいと考えています。フィリピンには、電気も水道もなく、薬も買えずに、薬草を煎じて飲んでいるような地域がまだあります。そうしたところに、まずは電力を供給していきます。」

「その後は、教育を普及させていく予定です。インターネットを使えば、地方に対しても、効果的な教育をもたらすことができます。たとえば、Skype。海外との通話ですら、このサービスなら無料でできます。もし、このプロジェクトがスタートする段階になったら、古くなったPCを、日本から仕入れたいと思っています。」

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Mr.JP ありがとうございました。


posted by 瀬戸義章 at 17:08 | Comment(0) | 1カ国目「フィリピン」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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