2011年10月26日

「ガレキ」はなにを語るだろうか。

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このひしゃげた標識たちは、横浜トリエンナーレ・新港村の片隅に展示されていた。3月11日に何が起きたかを、ことばよりも雄弁に語るこのガレキは、"MMIX Lab"の『3.11メモリアルプロジェクト』のひとつだ。

「目の前で被害にあった方々ですから、やはり"もう見たくない"とか、"はやく片付けてくれ"という声がないわけではありません。ただ、大切なのは今の判断だけではなく、次に生まれてくる子どもたちに伝えていくこと。次の世代が通常ありえない状態のものを見て"どうしてこんなものがあるの?"と、会話が生まれます。そうして話がつながっていくことで、同じような被災を繰り返さない。語り継ぐことで命が助かるのであれば、それでプロジェクトは成功だと思っています」

津波の傷跡を、あえて残そうとしている。

一般社団法人 MMIX Lab
http://wawa.or.jp/project/000017.html


また、山形県松見町の「やまがた藝術学舎」には、2台のピアノが展示されている。泥にまみれ、脚がもげて、弦の錆びた、ピアノ。もともとは、石巻の小学校で使われていたピアノだ。アムステルダム在住の音楽家、向井山朋子による作品だ。

「うちにある口紅を持ってきて下さい。あなたの紅でこのピアノを施して下さい。死んだように静かなこのピアノがまた少しずつ花開くでしょう。失った声、なくした音のかわりに」

口紅をさしたピアノは、一音だけ鳴る。

やまがた藝術学舎 展示「夜想曲/Nocturne」
http://gs.tuad.ac.jp/mukaiyama/


2011年10月25日

「災害廃棄物」からなにができる?――リメイクまとめ。

昨日に引き続き、「災害廃棄物」のリメイクをまとめてみた。


大野木工生産グループは、岩手県野田村で流されたアカマツを使い、給食器をつくっている。おわん2個と小皿・大皿の4点セットを100人分だ。

大野木工は、岩手県大野村にある組織。かつて、男たちの大半が一年中出稼ぎをして生計をたてるような暮らしをしていた村だったが、地域の資源(人・技・もの・自然・風土等)を生かしたモノづくり「一人一芸の村づくり」が提唱され、1980年から木工技術の振興がはかられた。「地域の素材を生かし、地域の人が作ったものを、地域の暮らしに生かす」理念のもと、学校給食の食器を作り続けてきた。

今回、材料となるアカマツからは、放射能は検出されていない。

大野木工生産グループ
http://www.sukaheru.net/~minori/index.html


茨城県の下妻市では、被災した屋根瓦を砕いて「瓦チップ」を作成した。10月20日から市民に無料配布されている。水の浸透性に優れるため、花壇に敷き詰めるなど、ガーデニングの利用に適しているそうだ。

震災の影響で崩れた瓦は2700軒分、合計1300トンにのぼる。すべてが配布できれば、埋立処理の経費が浮くため、1,500万円の費用削減になる。

下妻市公式webサイト
http://www.city.shimotsuma.lg.jp/cgi-bin/kanrisystem/newsview.cgi?no=2402


「災害廃棄物」からフクロウやクマ、クワガタ、タカもつくられている。流木を素材にしたチェーンソーアートだ。

カナダでのチェンソーアート競技大会で三連覇を成し遂げた千葉県在住の栗田宏武らによる復興イベントのなかで制作された。子どもたちの目の前で、家に突き刺さっていたイヤな流木が、見る見る姿を変え、本物の動物そっくりになっていった。

香亜奈工房
http://www.kaana.jp/welcome/framepage1.htm





2011年10月24日

被災した松たち

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東北の沿岸部には、津波や潮風を防ぐための防潮林がありました。とくに岩手県陸前高田市の高田松原には7万本もの松があり、景勝地として有名でしたが、今回の津波でほぼすべての松が流されてしまいました。復興のため、流木は薪として販売されましたが、表皮より放射性セシウムが検出されたため中止に。検出されたのは、セシウム134が542、セシウム137が588ベクレルです。ちなみに焼却処理が可能とされる国の暫定規制値は1キログラム当たり8,000ベクレルです。

現在は表皮の部分でなく、乾燥させた内部を「復興支援数珠」として制作・販売しています。

復興の薪+αプロジェクト
http://www.fukkou.org/contact-us/tyumon


また、宮城県石巻市の関脇小学校近くで焼け残ったアカマツは、ハンガリー発祥の木製笛「コカリナ」となりました。震災による火災で小学校は全焼。現地を訪れたコカリナ奏者の黒坂黒太郎さんがチャリティコンサートで資金を集め、コカリナを作成し、生徒にプレゼントされました。今年中に在校生約200人に贈られる予定だそうです。

復活の笛「コカリナ」東北支援ブログ
http://pub.ne.jp/kocarina96/?entry_id=3926108




△ちなみにコカリナはこんな音色です。



2011年10月23日

花の捨てかた

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国連大学前で行われたイベント、「青山コモンズ」をのぞいてみた。青山学院大学の学生が中心となって、青山の街の在り方を考えるのがテーマらしい。リースをつくり、東北へと贈る「花綵(はなづな)列島」のワークショップなどが行われた


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トークショーでとくに興味深かったのは「花の捨てかた」の話題が出たこと。花は必ずしおれて、枯れる。せっかく生活を彩ってくれたのに、ただポイとゴミ箱に放り込むのは忍びない。なにか方法はないものか。

「公園に行って捨てている」「ていねいに包装して捨てている」といった意見が出た。

なるほど。古くなったぬいぐるみやオモチャを、ただ捨てるのではなく「供養」を受け付けていることを思いだした。(人形供養ドットコム)


「長い旅路の最後に、腰をおろして、一言も喋らず、何が心の中に残されてゆくのかを、ともに考えるのは、アイルランド人の習慣であった。別離の瞬間は、意味深長で記憶に刻みこまれる、儀式のときである。通り過ぎた場所や廃棄されたモノに「さようなら」を言うためにも、心に残るモノとの別離を受け入れるこうした儀式が、私たちには必要である。(ケヴィン・リンチ)」


2011年10月22日

未来に繋がる一針一針―― SAVE IWATEの「復興ぞうきん」

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これは岩手県宮古市出身のヤマネさんが手縫いした「復興ぞうきん」。支援物資として全国から届いたタオルの一部を利用して作られています。


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これは、岩手県沿岸部の被災地支援を行う「SAVE IWATE」さんが行っているプロジェクト。タグには、しりあがり寿の『地球防衛家のヒトビト』のイラストが描かれています。一枚300円で販売されており、そのうち200円の売上が、製作者に届く仕組みです。売上で収入を得ることもさることがながら、仮設住宅にこもってしまわずに、"仕事仲間"どうしでコミュニケーションがとれることも重要です。10月6日までの生産総数は2,875枚、販売数は2,456枚、作り手の登録数は60名を超えたそうです。

代表の寺井良夫さんによると、いま、岩手沿岸部では、"被災を免れた子ども"が、被災した子どもからいじめを受けたり、(家族が見舞金がもらえるので)死んだ方がよかったとお年寄りが嘆くといった問題が起きているそうです。仕事も家もコミュニティも失ったことによる「不安」が大きな理由です。避難所が閉鎖され、仮設に移り住んだものの、お店が近くにないため「買物難民」になってしまうケースもあるそうです。

そのため、現在、下記の支援物資を募集中です。

【復興ぞうきんの材料】
* タオル

【衣料品の陳列に使用したい物品】

* トルソー(マネキンの身体部分)

【季節柄、必要とされる物品】
* 防寒着
* ウインドブレーカー
* ダウンジャケット
* 冬物衣類全般
* マフラー、ストール、ショール等
* 手袋
* あたたかい帽子

【現在、欠品中!!】
* 下着類・男女 (特に、L・LLサイズ)
* 靴下
* ジャージ
* 長靴
* 革靴

【陸前高田ボランティアセンターよりの要請】

* グラインダー
* アメリカンレーキ
* かま
* 草刈り機 (可能であればRYOUBI製をお願いします。)
* 土嚢袋
* 砥石
* のこぎり
* チェーンソー
* 鉈

【仮設住宅用に大量に必要なもの】

* 灯油用ポリタンク (10g、18g、20g、全サイズ募集します。)
* ソーラーライト(杭状になっていて地面に突き刺して使用するタイプ)
* 消火器 (現在、各棟に一本。それでは不安なので各世帯に一本、欲しいとの声があります。)

詳しくは下記SAVE IWATEさんのwebサイトをご覧ください。
東日本大震災被災地支援チーム SAVE IWATE


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