2011年03月01日

リサイクルが届かない場所 東ティモールOecusse県

「最貧困」という言葉があります。「1日1ドル以下」の暮らしをさす言葉です。2001年の調査では、東ティモールの人口の40%が、最貧困だったそうです。

なぜここは貧しいのでしょう? その理由はいくつもあるでしょうが、確かな一つは「行くのがとっても大変」だからです。


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これは、Oecusse県都のPante MacassarからSuniufe地方の村に行く途中です。川には橋が無く、車で渡れず、こうして荷物を担いでいくしかありません。

収穫の量を増やそうにも、製品をつくろうにも、商品を販売しようにも、経済活動をしたくても、人やモノの行き来が容易でなければ、それもままなりません。


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これまで訪れた東南アジア各国の街には、スカベンジャーと呼ばれる、ゴミを拾って生計を立てる人々がいました。しかし、東ティモールには、ペットボトルや空き缶など、他の国の貧しい人が見れば飛びつくような、ゴミがたくさん落ちています。買い取ってくれるところまで、運ぶことができないからです。運ぶ手間がかかりすぎて、コストが見合わないからです。

ここには、「コストゼロの仕入れ販売」である、「リサイクル」すら届いていません。

ところで、「行くのがとっても大変」を実感したのは、Suniufeからの帰り道です。2月の東ティモールは雨季。夕方には雨が降ります。

帰り道はどうなったでしょうか? 答えは次回。

posted by 瀬戸義章 at 00:26 | Comment(0) | 6カ国目「東ティモール」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする