2011年01月31日

カンボジアに笑顔をもたらす仕事! 「かものはしプロジェクト」見学記

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明るい笑顔とともに働く女性たち。みんな、NPO法人「かものはしプロジェクト」のコミュニティファクトリーに勤めています。訪れたとき、全員が立ち上がって、合掌して、「チュムリアップ スオ!」と挨拶してくれました。凄い。


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カンボジアの首都プノンペンから、長距離バスで約6時間。世界遺産アンコールワットがある街、シェムリアップ近郊の農村に、このファクトリーはあります。共同代表のひとり、青木さんに案内していただきました。


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ここで働く女性たちは、そのほとんどが「最貧困層」に属します。彼女たちへの給金は、1日1.25$〜1.75$。これで世帯収入の約6割を占めます。「もっとあげたいんですけどね……」と青木さん。まずは、売上を2012年までに1,200万円にし、ファクトリーを黒字化することが目標だそうです。

現在、70人強の女性たちが、周囲5km、一番遠くて20kmから働きに来ています。作っているのは、主にイグサを使ったバッグや雑貨。年間約8tのイグサを仕入れ、製品を作っています。


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まずは染料を調合して、


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イグサをカラフルに染め上げます。


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次に、色のバランスに気を配りながら、1本1本織り込んでいきます


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そして、大きさを整えて、


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裁縫していきます。


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何個作らねばいけないのか、ホワイトボードで生産管理もしています


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デザイナーからの色指示が、うまく伝わらなかったようで、再確認。基本的なことにも、時間をかけて、根気よく。


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そうしてできた、色とりどりの商品たち。基本的には、カンボジアのお土産店に並びますが、日本やアメリカから依頼が来ることもあります。


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日本の皆様だけに、新製品のリサイクル素材+いぐさを使ったバッグをご紹介。どうかカンボジアには秘密にしてくださいね。

――各国のNGOが、カンボジアの貧困層支援のために、廃材からリメイクした商品を製作し、販売していますが、競争過多になりませんか?

「確かに、潰しあっては意味がありませんね。でも、カンボジアは、ここ10年間で平均8%の成長を続けています。そんな市場では、より良い商品を作ろうと競合することは、切磋琢磨になると思いますよ」

ところで、かものはしプロジェクトは、2002年に児童買春の解決を目的としてスタートしたNPOです。

――それがなぜ、いぐさ製品を作っているのでしょうか?

「児童買春の根源は『貧困』にある、と考えているからです。カンボジアは農業国ですが、土地を持たず、わずかな収入しかない人々が5%いると言われています。例えば、病気をして、薬が必要になった。それを買うために、だまされて、子どもをわずかばかりの現金とともに『出稼ぎ』に出してしまう。その子どもたちは、買春を強要される。そんな現実があります。もしその世帯に、しっかりした収入があれば、子どもが売られることを防げます。ですから、このコミュニティファクトリーでは、最貧困層の女性しか雇わないように、こだわっています。」

――なぜ女性なのですか?

「統計的に、男性よりも女性が収入を得たほうが、家族にいきわたりやすいんです。」

――なるほど、お酒やギャンブルに消える心配が少ない、というわけですね。活動の成果はいかがでしょうか。

「もともとは、IT事業部の代表として日本にいました。新たなチャレンジをもとめて、カンボジアに長期滞在するようになったのは、2008年からです。」

「活動をはじめた2002年当初に比べると、明らかに、児童買春は減ってきています。調査のために売春宿に行っても『ポリス、ポリス』と断られますから。それは、政府が摘発に力を入れているからです。」

「アメリカの圧力もあるでしょうし、戦後の世代が、自分たちの国をよくしようと懸命に活躍している結果だと思います。かものはしプロジェクトも、警察に対して売春宿の摘発研修支援を行いました。ですから、かものはしとしては、まだ児童買春がの被害が多い、他の国への進出を視野に入れています」


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「個人的には、ここに来て、自分のやりたいことが見つかったのが大きいですね。最貧困層の女性は、自分に自信が無いことが多いです。ここで働きはじめても、『不登校』になることが、しばしばあります。そういったときには『家庭訪問』をして、話し合いをしています。正直、それは手間がかかりますし、コストです。でも、働き続けて、お給料をもらって、技術を身に着けた彼女たちは、徐々に明るくなってきます。顔つきが変わっていきます。そういったエンパワーメントをすることが、自分のやりたいことだと感じました」

青木さん、ありがとうございました!

かものはしプロジェクトをもっと知りたい!/応援したい!という方は→コチラまで

posted by 瀬戸義章 at 23:52 | Comment(0) | 4カ国目「カンボジア」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月30日

カンボジアで「宝物」を売る仕事!?

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「ここに並ぶ商品は、日本では、「不用品」。悪く言えば「ゴミ」です。でも、カンボジアの彼らは、ここで服や食器を買って、『日本の商品を買えるようになった!』と誇りを感じるんです。また、カンボジアには、日本向けのような質の高い物がほとんどありません。日本の皆さん、あなたが不用だと思うものは、宝物なんです。」

この熱いメッセージは、カンボジアでリサイクルショップを運営するスタッフ、菱田さんの言葉です。

今回は、カンボジアの首都、プノンペンで、日本の中古品を輸入販売しているリサイクルショップを取材しました。福島県のリユース・リサイクル企業、東都クリエート社が、カンボジアの企業と連携して展開している、店舗です。


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案内していただいた、日本人スタッフの菱田さん(左)と、カンボジア人スタッフのNARETHさん(右)。


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街の中心部に位置する一号店の店内。プノンペンの名前の由来であり、宗教のシンボルであるワットプノンの近くにあります。開店して2年目になりました。販売しているのは衣服がメイン。他には帽子やベルト、靴、バッグ、食器、ぬいぐるみなどが並びます。


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衣服以外では、食器類が人気です。900個入荷した、味噌汁用の茶碗が1ヶ月(!)で完売しました。ほかに、「ネスカフェの空き瓶」等も売れてしまうとか。


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価格帯は1ドル〜5ドルが中心。ちなみに、カンボジアでは現地通貨のリアルだけでなく、米ドルも幅広く流通しています。(ポルポトが通貨の使用を禁じた事が、影響しているそうです)

中古家電は(1)日本製は変圧器の取り付けが必要。(2)タイからそのまま使える中古品が入ってくる。(3)テレビは受像方式そのものが違う。などの理由で、販売が難しいようです。

商品は、日本から、1〜1.5ヶ月のペースでコンテナが送られてきます。コンテナが到着し、商品がどんっ、と入荷した日は、通常の2,3倍、500人近くの来客があるそうです。それも口コミで広がるというのですから、ファンが多い証拠です。


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店長のステキな笑顔も、ファン作りの秘訣!?

なお、横浜港からシアヌークビルまで海路、そこからプノンペンまで陸路で運ぶと、コンテナ1本につき約7,000ドルの経費だそうです。カンボジアはまだ所得が低く、中間層が少ないため、利益を確保するには商品を吟味する必要があります。フィリピンで300ドルで売れるタンスが、こちらでは200ドルにしかなりません。でも、衣服をプレスしたものを、タンスと同じ体積のぶんだけ運べば、1,000ドルで売れます。このように、コンテナのスペースをいかに利益転換するかが重要だと教わりました。


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こちらは街の南部に位置する「SAKURA RECYCLE SHOP」。2010年の10月に開店したばかりですが、平日も賑わっています。


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日本語学科を卒業したスタッフが、商品の値付け作業を行っていました。


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もともと、カンボジアの人々のためになることをしたいと、NGOに携わっていた菱田さんにお話しを伺いました。

「ポルポトの独裁から30年たち、カンボジアでは、貧しいながらも一生懸命新しい社会を築こうとしています。でも、若者はなかなか仕事に就くことができません。かつてはNGOの『支援』があちこちで行われていましたが、これからはビジネスで、『働くチャンス』を彼らと一緒に築いていく時代です。」

「2011年の2月には、世界遺産アンコールワットがある街、シェムリアップに出店する計画です。また、IT事業部を立ち上げ、DATABASEがらみのwebサイト製作や、サーバーのホスティングサービスも行っていきます。」

「日本で、自分をもてあましている人。ここには大きな可能性があります。将来に必ず役立つ経験ができます。一度来てみれば分かります。一緒に活躍しませんか? ぜひ気軽に相談してください! (生活費もものすごく安く済みますよ!)」

面白そうだ! という人は、菱田さん宛てにご連絡をどうぞ!
jhishida@yahoo.com


posted by 瀬戸義章 at 00:19 | Comment(2) | 4カ国目「カンボジア」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月29日

カンボジアに集まる! 世界のエコファッション!

「ゴミタビ」4カ国目はカンボジアです。ここでは、たくさんのエコプロダクツを発見しました。まとめてご紹介します。


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まずは、首都プノンペン。宿泊したホテルのすぐ真向かいが、お土産屋さんが並ぶ通りでした。この"SMATERIA"は、イタリア人女性の立ち上げたNGO。


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「イタリアのデザインと、クメールの技術をミックスさせた、ニューファッションよ」とパンフレットに書いてありましたが、なるほど、そのパンフレットもお洒落です。


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蚊帳やバイクのシート、プラスチック袋を使って、バッグやポーチなどを製作・販売しています。ただし、素材は、すべてリサイクルしているわけではなく、新品も使っています。
(ブランド保護のためか、商品棚は撮っちゃだめ、と言われました)


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お店の中でも縫製をしていました。カンボジアに全部で3店舗あり、全部で50名のカンボジア人女性が働いているそうです。貧困だったり、体が不自由な彼女たちに、仕事を提供することが、狙いです。


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すぐ隣のお土産屋にも、お米を運ぶための袋をリメイクしたと思しきバッグが置いてありました。


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こちらは、プノンペン市の南部にあるロシアンマーケット。


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ここにも、たくさんのリメイクグッズが並んでいました。この魚のバッグは、もともと一つのNGOが作り上げたブランドですが、人気が出て、あちこちで真似されてしまったそうです。


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ところ変わって、世界遺産のアンコールワットにほど近い街、シェムリアップ。ここでは、ハンディクラフトの展示会が行われていました。


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このブースでは、カーペットを販売しています。工場で出た端切れを使って作っているとか。アメリカのNGOの活動です。


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新聞紙やお菓子の包装をリメイクして、書類ケースやカードケース、バッグなどを作っているブースもありました。


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番外。カンボジアに来る飛行機の中でも、新聞紙でできたバッグを持った女性を発見! オーストラリアの先生で、フランスで買ったものだそうです。

そういえば、フィリピンでも、こうやって廃材から盛んにリメイクグッズを作っていました。二つの国に共通するのが、経済的な貧しさと、街中のゴミの多さです。どちらも「ゴミ箱にゴミを捨てる」ということが習慣として根付いていません。ただ、フィリピンでは自国のNGOも取り組んでいましたが、カンボジアは外国のNGOがメインのようです。

でも、これだけあちこちでエコプロダクツを作っていて、競争過多にならないのでしょうか? その質問もふくめて、カンボジアで児童買春の撲滅にとりくむ「かものはしプロジェクト」共同代表の青木さんお話を伺いました。次回の記事でご紹介します!


posted by 瀬戸義章 at 09:46 | Comment(0) | 4カ国目「カンボジア」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月27日

ベトナムの環境団体「エコクラブ」&SEEDs Asiaにインタビュー!

南北に長いベトナムの、ちょうど中部に位置するのが、ベトナム第三の街、ダナン市です。人口は約100万人、海に近い港町です。


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この街に住む、ダナン工科大学の学生7名に話を聞きました。彼らは大学公認サークル「エコクラブ」のメンバーです。エコクラブは、子どもたちへの環境セミナー、地域の清掃活動や、インターネットフォーラムによる意見交換などを行っています。

こうした学生によるエコ活動は、ダナンだけでなく、ホーチミン市やハノイなどでも行われていて、"Green Generation Young"と呼ばれています。

エコクラブでは、いくつかのキャンペーンを展開しています。たとえば、冷房の省エネを呼びかける"26 Degree キャンペーン"や、野菜食を勧める"Go Vegetarian キャンペーン"、そして、"プラスティック削減キャンペーン"などです。

プラスティック削減キャンペーンについて尋ねると、まだ計画中、との事でしたが、主に市場からのビニル袋削減を目的とするようです。たとえば、野菜や魚を買うときに、たいていビニル袋が使われるようになってしまいました、そこで、かつてのように新聞紙の利用と、エコバッグの利用を呼びかけていく、とのことです。


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右が部長のHaMy。将来の夢はNGO職員です。

ところで、エコクラブは、ダナン市で活躍するNGO、SEEDs Asiaに紹介していただきました。アジアの災害リスク軽減や、環境問題に取り組むNGOです。

2006年の台風でダナン市は、死者4名、家屋倒壊12,000棟、家屋破損113,000棟など、大きな被害を受けました。いまだに子どもたちがエッセイのテーマに取り上げる、記憶に生々しい災害です。この台風を契機に、SEEDs Asiaでは防災のためのprojectを、2010年度に実施しました。

まずは、4つの学校の先生、約90名に対してワークショップが行われました。学校の「危険箇所マップ」作成や、心臓マッサージの訓練、土嚢の積み方など、その範囲は多岐にわたります。

「さすがに先生は教えるプロですね。予想外に早く理解してくれました(SEEDs Asia土生さん)」

そして、先生から、各地域への啓蒙を行います。


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ハンドブックには、インドネシアなど各国で蓄積されたノウハウが詰まっています。ただいま、ベトナム向けにアレンジ中!

「今年は、珍しく大きな台風が来ませんでした。それ自体は幸いなことですが、防災教育の成果としては、実際に災害が起きないと判断しにくい面もあって、本当に先生や生徒さんに理解してもらっているかは、わかりづらい状況です。ただ、確実に彼らの意識に残ったと思います(SEEDs Asia土生さん)」


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土生さん、大西さん、ありがとうございました!

→SEEDs Asiaをもっと知りたい&支援したい方はコチラ

posted by 瀬戸義章 at 22:07 | Comment(0) | 3カ国目「ベトナム」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月23日

子どもたちが環境コンサルタント!? NPO法人BAJの取り組み

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ここは、フエ市の町外れにある、昔ながらの市場です。(訪れたのが夕方だったので、残念ながら誰もいませんが。)この場所の環境改善・衛生改善が、いま、子どもたちの手によって行われています。


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例えば、雨が降ると、泥だらけになっていた道に、砂利を敷き詰めました。


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魚売り場には、排水溝と簡易浄化槽を設置しました。それまでは、うろこや内臓の混じった排水が、川へ流れ込んでいたからです。


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ビニル袋は、他のゴミと混ざらないように集めています。


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また、果物の皮や野菜くず、動物の骨、魚のはらわたなど、ここで排出される生ゴミも、子どもたちが自ら回収しているそうです(上の写真はその説明資料です)。集めた生ゴミはコンポスト化して、近隣の農家で有機農法に使われています。


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いずれもこの地域に住む子どもたちによって、主体的に行われています。彼らの手助けをしているのが、NPO法人 ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)です。ホーチミン市のスタッフである、片山恵美子さんにお話を伺いました。

――BAJの活動について教えてください。

「ベトナムでは、2002年に実施した、『ベトナムの都市ゴミリサイクル調査』をきっかけとして、貧困層への支援をしています。」

「捨てられるゴミも、きちんと分別収集すればお金になります。ビニル袋が1,2数あっても、誰も引き取ってくれません。しかし、大量に揃えていれば、有価物としてお金になるのです。」

「そこで、きちんと集めるために、最初は母親たち、ついで子どもたちによる戸別回収を行うようにしました。毎週火曜日と金曜日に、ビニル袋を集めてまわるのです。そうして数をそろえれば、業者が買い取りに来てくれます。たまったお金は、街灯を設置するなど、地域の環境改善に使っています。」

――ポイントはどこですか?

「子どもたちと、関係を築くことが重要です。」

「たとえば、学費を渡して、はい、終わり。では、上手くいきません。彼らは幼いころから、靴磨きや物売りなどをしています。自分の考えで動くことに慣れているので、学校生活が窮屈に思えるのです。親も、学校教育を受けさせなきゃ、とは考えていないので、学校を辞めてしまうケースがあるからです。」

「そんな子たちをフォローする補習も、どこかの施設を使うのではなく、家の一部を間借りして行います。子どもたちが勉強しているさまを、親に見せることで、理解してもらうことが狙いです。」

「また、彼らのペースに合わせる事も必要です。」

「例えば、浄化槽の設置も、勝手に工事を進めません。子どもたちが、地域の人々に説明をして、理解をしてもらって、日時の調整をして、それから始めて着工するのです。」

――随所に工夫を感じます。

「ずっと試行錯誤を続けているからです。」

「『マイクロクレジット』といって、学費や、新しい商売を始めるための資金(3,000円〜1万円)を貸し出していますが、貧困層の人々は貯蓄に慣れていません。月単位で返済を求めても、上手くいかないのです。そこで、毎日、スタッフが20円ずつ回収するなど、集金も一手間かけています。」

「また、『エコクッキング大会』というイベントも行っています。これは、料理をするときに、どれほどのゴミが出るか、実感してもらうためのイベントです。グループごとに分かれて、買い物をするところから始め、最後にいったい何枚のビニル袋を使ったのか、カウントをします。多いグループで15枚使ったところもありました。3食で45枚。100世帯なら4,500枚。といった数字をイメージしてもらうことで、ビニル袋収集の意義も、また理解してもらえるようになります。」

「子どもたちは、実践を伴っているからか、高い環境意識を持っています。『休日に洗濯のアルバイトをしているが、その排水で川を汚してしまうことが心苦しい』といった事を訴える女の子もいます。実際に、水質調査から、排水地図の作成、浄化槽の設置提案、実施まで行ったこともあります。」

――それは、まるで環境コンサルタントですね。いまの活動規模を教えていただけますか?

「当初はホーチミン市のアンカイ地区(約250世帯)で活動をしていました。やがて、他の都市の行政官から依頼が来るようになり、今では、ホーチミン市・フエ市・クイニョン市で、計1,100世帯ほどを対象に、支援を行っています。」

――今後の課題はなんでしょうか?

「地域の伝統的な農作物・料理を守ることです。冒頭の市場に並ぶ作物も、近くの農村で採れたものでなく、卸問屋から買ったものが並ぶようになってしまいます。そうではなく、地産地消することで、文化を守っていきたいと考えています」


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BAJの皆様&子どもたち ありがとうございました!

→BAJをもっと知りたい&支援したい方はコチラ


posted by 瀬戸義章 at 22:37 | Comment(0) | 3カ国目「ベトナム」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする